きっちり楽ーに品質管理の実践
スポンサーリンク
日々の業務お疲れさまです、しっくすです。
皆さんは「品質管理」ってご存知ですか?
モノづくりを生業としている人なら耳馴染みのある言葉ですよね。
簡単に言えば、作ったものが良いものになるように、かつ高くなったりしないように、いい塩梅でルールを作る仕事、またはそのルール通りに作っているかを確認する仕事です。
モノは良く、コストは安く…魔法使いかな?
なので、楽しながら品質管理というのは中々難しいわけですね。
しかし、これまで時には製造現場に時には開発設計部門に、そして時には客先に潜り込みながら様々な視点で品質管理の仕事を行ってきた私が
(こいつそんな仕事だったのか)
品質はきっちり、業務は楽々に品質管理をこなす自分なりの心構えをお伝えします!
今回はざっくりってことで、良い反応がいただければ次回以降さらに深掘りした話ができればと思います
性能の管理
さっきら品質管理とか言ってるけど具体的には何やるんだ
具体的には作ってるモノの性能、作っている工程を管理するんですね。
性能ってIKEAのイスみたいに春日が何回揺らしても大丈夫とか?
その通りですね、実際には春日を使うことはそうそうありませんが、決められた衝撃を決められた回数与えて、それに耐えられたものが合格となり世に出されます。
だからイナバの物置は100人乗っても大丈夫とかあんな堂々と言えるのか
そういうことですね。
自分達で作ったものはどんな性能なのかをわかっているからこそであり、耐久度をアピールするには十分な素晴らしい広告だと思います。
工程の管理
でも試験をパスしないモノが出てきたらどうするんだ?倒産か?
そんな物騒な発想はしないでくださいね?
しかし現実にそういう時は訪れると思います。
そういう時は工程のチェックです。
基本的にモノを作る時には定量的な(具体的数値がきっちり決められてある)図面なり手順書があるはずです。
その手法に基づいてきちんと製造されているかを確かめます。
でもイスなんか木を切ってくっつけりゃイスだろ
いえいえ、そんな単純じゃないですよ。
例えば
「イスの脚の間隔はいくら」「足の裏の面積はいくら」「木は〜歳までの〜という品種の木」
そのほかにも沢山の決まりごとを設けた上で世の中のモノは作られています。
その決まりごとを守った上で作られているかを確認することが、いわゆる「試験にパスするモノ」を作る最も重要な要素なのです。
客先の要求を正しく理解する
じゃあ何であっちは安いとかこっちはモノが良いとかあるんだ?
ベースとなるルールは業界によって必ずあると思います。
基本的な性能ってやつですね。
差が生まれるのは「どういう人向けに作っているか」という部分です。
わかりやすいのは法人(会社とかの特定の団体)向けにモノを作っている場合。
その納入先の担当さんから
〜うちのイスは関取の人とかプロレスラーとかが座るから、作ったイス全部の耐久性試験を曙使ってやってくんろ
と言われたとします。
おーい何だこの馬鹿は、曙なんかリースしてたらいくつイス売ったって追いつかねえよ
品質管理の基本は「全数検査」です。
作ったものは全てきちんと試験するのが原則です。
しかし、一度立ち止まり「そこまでやる必要はあるのか?」ということを見つめ直すのも重要です。
うちは50個を全く同じ製造条件で作ってて、工程もちゃんと管理してるから、その内一個だけを曙クラスの重量で試験するから勘弁してくれ
これで勘弁してもらえます。
ここでのポイントは
- 同じ製造条件で作っているモノは同じ性能であるという認識
- 客先の求める性能を満たせる代替試験の提案
という2点だけです。
これを説明できるだけで「49個のイスの試験費用と人件費」「曙のリース代金」をカットでき、大きなコストカットになりました。
ってことは品質管理を上手いことやってるとこは同じ性能でも儲けが多いってことか
直結というと語弊がありますが、経済性も考慮に入れながら性能を落とさないことも、品質管理の重要な役割です。
まとめ
品質管理はモノづくりの上で欠かせない要素であり、大きな責任を伴う業務でもあります。
客先と自社の間に板挟みになる苦しい立場でもあります。
だからこそ、品質管理の人間が頑張れば客先との関係や良質なモノづくりを築けていけるのです!
守らなければいけないものをしっかり理解し、その上で計画を組んだりできれば、そんなに気を張ることではありません!
なのでぼちぼちいいモノ作っていきましょう。
本日もご安全に!